今回は公表問題No.1を例題に、単線図を複線図にしてみます。その際の約束事については、複線図を描くための3つの基本 - デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室を参照して下さい。
では、公表問題No.1を見てみましょう。
電源ケーブルがVVF2.0-2Cではなくエコケーブル2.0−2Cになっていますが、影響はありません。あると言えば、被覆を向きにくいと言うことくらいです。こいつ、本当に剥きにくいです。
では、まず最初にこれを下のように余白に書きます。
…汚い手書きですが、ご勘弁を。スイッチについては基本的に端子があるので、図のように描きましょう。他は配線図記号のままで構いません、今回は。また、点線の丸は一応ジョイントボックスのつもりです。ここにすべての接続点が集まりますので、描いておくほうが無難です。
では、最初に電源からの白線を書き入れます。すると、したの図のようになります。
白線はスイッチ以外のすべての機器に入るので、こうなります。なお、ジョイントボックス内の黒い点は接続点です。しっかり描かないと、接続点なのかそうでないのかがわからなくなります。
次に、電源からの黒線を描きます。そうすると、下の図のようになります。
スイッチ「イ」「ロ」「ハ」は、一番上にある「イ」から渡り線を使って接続します。ケーブルについては最小限で施工する必要があるので、こうなります。
後は、各スイッチからそれぞれの記号の機器へ接続をします。すると、下の図のようになります。
これで完成です。後は、線の色を書き加えれば完璧です。
この時、各スイッチから器具に接続する時のケーブルですが、合計数が4本なので2芯2本で接続するのが最小本数となります。この際、どっちが黒でどっちが白というのは全く関係ありません。好みです。また、ジョイントボックス同士を接続するのに3芯を1本使いますが、電源からの白線を白線でやっていれば、あとの赤と黒の区別はどうでもいいです。接続先の記号さえ間違っていなければOKです。好みでやって下さい。基本的に、2芯のケーブルは白と黒、3芯は白、黒、赤です。よって、電源からの白黒線を守っていれば、あとの接続は余った色の線で接続することになります。
公表問題の複線図は意外と簡単で、描き方の練習になります。筆記試験の複線図が少し難しく感じる方は、こちらでしっかり基本を身につけてもいいかと思います。