デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室

第二種電気工事士試験について、少しでも役に立つ情報を発信します。

電験三種に取り組んだ感想

しばらく更新していませんでしたが、第三種電気主任技術者試験(電験三種)の受験に集中しておりました。令和4年度上期に電力を科目合格したので、電験三種完全合格を最優先としていました。

この電験三種の学習をする上で一番痛感したことは、基礎基本をしっかり身につけなければ、いくら過去問の焼き回しでも解くことが厳しいということです。

電験三種は、「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目があり、これらすべての試験で60点以上取る必要があります。科目合格制度もあるので、自分はそれを利用して令和4年度上期で「電力」、令和5年度上期で「理論」と「機械」を合格しました。今回の令和5年度下期は「法規」のみの受験で、合格発表を待っている状態です(2024年3月27日現在)。

この4科目の中でも、「理論」はとても重要で、他の3科目とも程度の違いはありますが、関わってきます。

理論と機械、特に四機(直流機、誘導機、同期機、変圧器)は関わりが深く、理論の内容を理解していないとほぼ分かりません。また、送配電といったものも、一見理論とは関係なさそうなものでも、各計算をするときは理論で学ぶ定理を使います。

電験三種は法規にも計算問題があり、40点分(場合によってはそれ以上)出題されます。問題にもよりますが、ここでも、理論で学ぶ定理が利用されます。

電験三種の本試験が、過去問の焼き回しが増えたのは事実ですし、自分もそれに助けられた側面はありますが、その過去問を解くために基礎知識や実力を身につける必要があると痛感しました。

何でもそうだと思いますが、意味がわからないものを暗記することは苦痛です。いくら過去問15年分を覚えれば点が取れると言われても、それを一言一句違わず覚えることは不可能ですし、似たような数値や言葉が並ぶと、うろ覚えだと確実に正解を選べるとは限りません。そもそも、電験三種の15年分の問題数は1科目約200問あります。それを4科目分覚えるとすると、莫大な量です。これらを必死になって覚えるのと、基礎基本をしっかり理解し、それを使いこなして応用できるようになるのだったら、どちらが効率がいいかという話だと思います。

今回の経験を通して理論の大切さを改めて実感したとともに、資格を取るためのテクニックに頼りすぎることの危うさもわかった気がします。基礎理論に則った形で、テクニックを身につけて解答時間の短縮にするべきであると思います。

当ブログでも相当解答テクニックを紹介してきましたが、これからはそのテクニックに至るまでの基礎理論も説明していきたいと思います。