デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室

第二種電気工事士試験について、少しでも役に立つ情報を発信します。

何故かよく出る水の温度上昇

電気工事士の試験なのに、何故か水の温度上昇に必要な電力量を求める問題がよく出題されます。最近、電気温水器が多いからでしょうか?直近では、令和元年度(2019年度)上期の問3で出題されています。

「電熱器により、60kgの水の温度を20K上昇させるのに必要な電力量[kW・h]は。ただし、水の比熱は4.2kJ/(kg・K)とし、熱効率は100%とする。」

電力量と熱量の関係は、以前にも解説していますので、

電力と電力量と熱量の密接な関係 - デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室

を参考にして下さい。

 結論だけ言うと、電力量と熱量はこの際同じです。なので、公式が…と思い

ますが、今回はあのときの公式は全く使いません。特に、この問題の計算は電気にあまり関係ないので、詳しい解説は割愛します。

この問題の解き方は、ズバリ

 

問題文中の数字を全てかけ算し、最後にその答えを3600でわり算をする

です。面倒臭いですが、これはこれしかありません。では、必要な数値を問題文中からピックアップします。

「電熱器により、60kgの水の温度を20K上昇させるのに必要な電力量[kW・h]は。ただし、水の比熱は4.2kJ/(kg・K)とし、熱効率は100%とする。」

ちなみに、1Kの上昇と1℃上昇は同じと思って下さい。

この問題で必要なのは、水色の部分「60」「20」「4.2」に加え「3600」です。問題文中にない3600は何故必要なのか?は

電力と電力量と熱量の密接な関係 - デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室

にサラッと解説してあります。

で、今回の計算は上記の通りなので、

60×20×4.2=5040KJ

5040÷3600=1.4kW・h

となります。5040÷3600が面倒臭いなぁと思われる方は、

50.4÷36=1.4kW・h

でも良いです。

何故この計算式になるのかと言うと、5040と3600の後ろには、省略されていますがそれぞれ小数点があります。3600の小数点を左に2つ動かすと36になります。このとき、3600の小数点だけ動かすと式のバランスが崩れるので、5040の小数点も同様に動かして50.4となります。とても雑な言い方ですが、両方で同じ事をすればOKという事です。方程式の解き方と同じです。

計算自体は面倒かもしれませんが、計算式はとても単純です。しっかりやり方を覚えて、本試験では解けるようにしておきましょう。