第二種電気工事士の筆記試験には、電力や電力量(消費電力)、熱量を計算する問題が時々出題されます。場合によっては計算が面倒ではありますが、公式自体は簡単でほかの問題にも応用が利きますので、覚えておいて損はないと思います。
まずは、電力の公式です。大体この3通りになります。
ここで重要なのは、一番上の公式と二番目の公式です。厳密にいうと、二番目の公式は交流回路電力の問題で使うので、追加で「cosθ」を付けます。
一番上の公式は、電線の電力損失を問う問題で必要になります。電流を2乗するのを忘れないようにしましょう。
次に、第二種電気工事士によく出題される電力量(消費電力)の公式です。
電力に時間をかけ算したものが電力量です。過去問を見ても、この公式を使ったものが頻出しています。ただし、これは「ワット秒(W・s)」であり、問題の答えは大抵「キロワット時(kW・h)」か「キロジュール(kJ)」です。ちなみに、ワ
ット秒とジュールには次のような関係があります。
…一緒です。ちなみに、ジュール(J)は仕事量の単位でもあり、熱量の単位でもあります。よって、熱量の公式は
となり、電力量と全く一緒になります。
ちなみに、「W・s」を「kW・h」に変換するには、
ですので、覚えておいてください。ちなみにこの「3600」とは、1時間を秒に変換したものです。
いろいろと説明しましたが、いくつか過去問を交えて解説していきたいと思います。