デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室

第二種電気工事士試験について、少しでも役に立つ情報を発信します。

三相回路:スター結線の計算

三相回路の結線方式(接続方式?)には、スター結線デルタ結線があります。第二種電気工事士試験ではどちらとも計算問題で出題されますが、複素数やベクトルを用いて計算するような複雑なものは出題されません。出題される内容としては、

  • 線間電圧及び相電圧の計算
  • 線電流及び相電流の計算
  • 回路全体の電力
  • 断線した場合の電圧または電流の変化

などです。今回はスター結線の線間電圧及び相電圧の計算、線電流及び相電流の計算について解説をしたいと思います。

 まず下の図を見てもらって、それぞれの用語を確認しましょう。

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スター結線もどき

今回、最初に覚えてもらいたいのは相電流と線電流は同じ値であるということです。スター結線は直列回路だから一緒(実際は違うと思います)なんだと覚えて下さい。

計算式っぽく書くと次のようになります。

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公式っぽい?

計算についてはどの線電流(相電流)も一緒ですので、一つ一つ計算する必要はありません。これは、相電圧や線間電圧にも言えることです。

では次に、相電圧と線間電圧の関係を紹介します。

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相電圧と線間電圧の関係

線間電圧は相電圧の√3(1.73)倍、相電圧は線間電圧の1/√3(1.73)倍となります。スター結線の計算問題では、相電圧を求めてから線間電圧を求める問題が多く出題されているように思います。いずれ、過去問の解説をしたいと思います。

今回はスター結線でしたが、次回はデルタ結線について解説をしたいと思います。