三相交流回路のもう一つ、デルタ結線の計算について解説をします。デルタ結線とは、三角形に接続している回路のことです。計算自体はスター結線(三相回路:スター結線の計算 - デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室)と比べてあまり違いませんが、混同しないように気を付けてください。
では、第二種電気工事士でよく出題される部分について解説をしていきます。
まず、下の図で基本的な量記号を把握しておいてください。
用語自体はスター結線の時と変化はありませんが、今回は相電流と線電流をちゃんと区別します。
デルタ結線の場合、相電圧と線間電圧は同じになります。
これは、デルタ結線は並列接続なので電圧が同じ(本当は違うと思いますが)だと覚えてもらって大丈夫です。ということは、線電流と相電流は違う値になるということが想像できます。実際、線電流と相電流の関係は
となります。スター結線の時は電圧の方でしたが、デルタ結線の場合は電流の方が√3(1.73)が絡んでくるということです。ちなみに、線電流から相電流にする時は
相電流=線電流÷√3(1.73)
です。
デルタ結線とスター結線ともに、第二種電気工事士の筆記試験ではそこまで難しい問題は出題されません。ここで紹介した公式をしっかり覚えていれば、あとはオームの法則とインピーダンスの計算をしっかり覚えておけばできますので、しっかり抑えておきましょう。
次回は、過去に出題された三相回路の問題を解説したいと思います。