照明器具について、実は意外な事実があったりします。とりあえず、第二種電気工事士筆記試験でよく出題される照明器具をあげます。
- LED電球:省エネの代名詞。長寿命で消費電力が少ない。
- 蛍光灯:白熱灯に比べ、発光効率が良い。
- 白熱電灯:フィラメントが発熱して発光している。力率が良いが、発光効率は悪い。
- 高圧水銀灯:水銀ランプ。専用の安定器が必要。
- ナトリウムランプ:霧の濃い場所やトンネル内などの照明に適している。
高圧水銀灯とナトリウムランプについては、赤字のところを覚えていれば問題を解く事ができます。詳しいことは別の機会に解説します。
今回は、LED電球、蛍光灯、白熱電灯関係の問題の傾向を解説します。
大抵、LED電球は白熱電灯との比較で出題されます。また、蛍光灯は高周波点灯方式と点灯管方式の比較で出題される傾向があります。
では最初に、LED電球と白熱電灯との比較問題のポイントを説明します。
LED電球は、白熱電灯と比較して
- 消費電力が少ない
- 発光効率が良い
- 長寿命
などといったメリットがありますが、以下のようなデメリットがあります。
- 価格が高い(高価)
- 力率が低い(制御回路があるので)
などといった事があります。消費電力が少ないのに、力率(機器としての効率)が悪いという矛盾のような事がありますが、LED自体は少ない電流で発光するので、フィラメントに大電流を流して発熱+発光させている白熱電灯に比べると遥かに省電力になります。力率が悪いというのが意外かもしれませんが、この選択肢が意外にも落とし穴になりますので、気をつけて下さい。
次に蛍光灯です。
高周波点灯専用型の蛍光灯とありますが、これはラピットスターター型のことです。また、点灯管型の蛍光灯はグロースターター型のことです。
ラピットスターター型とグロースターター型を比較して、ラピットスターター型には以下のような特徴があります。
- インバータを用いている。
- ちらつきが少ない
- 発光効率が良い
- 点灯するまでの時間が短い
こういった利点があります。また、時々ですが白熱電灯と蛍光灯を比較する問題があります。その場合は、蛍光灯はLED電球の下位互換と思ってもらえれば大丈夫です。要するに、白熱電灯とLED電球の比較がそのまま適応できるということです。ちなみに、寿命の長い順に並べると、
LED電球>蛍光灯>白熱電灯
となります。また、消費電力が少ない順に並べると
LED電球<蛍光灯<白熱電灯
となります。
これらの特徴をしっかりと理解して、引っ掛け選択肢を選ばないようにしましょう!