デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室

第二種電気工事士試験について、少しでも役に立つ情報を発信します。

抵抗関係の問題攻略法3(同じものを探せ)

第二種電気工事士の過去問を見ていると、かなりの頻度で「抵抗値が最も近い同材質の銅導線は」と言う問題が出題されています。この問題は、公式などを覚えておく必要がなく、暗記だけでなんとかなる問題です。ここで暗記した内容は、ほぼ毎回出題される問題(大体問7か問8に出題されます)につながるので、とても役に立つところです。では、下の表を見て下さい。

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よく出題される許容電流

この表だけを見ると、許容電流しか載っていないので抵抗と関係なさそうです。しかし、令和元年度下期問2の問題を例に考えてみます。

「直径2.6㎜、長さ10mの銅導線と抵抗値が最も近い同材質の銅線は」

選択肢は4つは以下の通りです。

イ.断面積5.5㎟、長さ10m

ロ.断面積8㎟、長さ10m

ハ.直径1.6㎜、長さ20m

ニ.直径3.2㎜、長さ5m

これらの抵抗値を公式である、

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抵抗の公式

を使って計算するのもありですが、もっと簡単な方法として許容電流値を使う方法があります。それは、「許容電流値が近ければ、抵抗値もだいたい同じである」と言う考え方です。

今回は「直径2.6㎜」なので、許容電流値は「48A」です。そして、この「48A」の許容電流に近いのは、「断面積5.5㎟」の「49A」です。「許容電流が近いと言うことは、抵抗値も近い」と言えます。このことから、長さも同じである選択肢「イ」が正解であると言えます。

このような解き方で、この問題は解くことができます。しかも、この手の問題の出題頻度がかなり高いと言うことと、先ほども述べた問7または問8でほぼ確実に出題される温度係数を使った許容電流を求める問題のことを考えれば、確実な得点源となります。しかし、暗記する量が多いと感じるかもしれないので、下の図の赤で囲まれている部分だけ覚えておけば大丈夫です。

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赤で囲っている部分だけで大丈夫です、多分

ちょっと乱暴な言い方かも知れませんが、回答が4択である電気工事士士筆記試験においては、計算の誤差範囲になります。単線は「直径3.2㎜許容電流62A」、より線は「断面積8㎟許容電流61A」の組み合わせもありますが、余裕があれば覚えておいて下さい。

今回のように、抵抗値に関する問題は一つの解答方法が別の問題の解答方法につながるものが多数あるので、関連付けて置いて下さい。