デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室

第二種電気工事士試験について、少しでも役に立つ情報を発信します。

ボンド線復活の予兆か?

2021年度上期午前の試験で、ボンド線の接続方法が出題されました。ボンド線とは、金属管とボックスを電気的に接続し、漏電による感電を防ぐために施工するものです。

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2021年度上期午前問21

今回の問題は、正しいものを選ぶわけですので、当然未接続の「ニ」は間違えです。では、どれが正解かと言われると、冷静に考えれば「ハ」であることがわかると思います。

「イ」及び「ロ」についても、金属管とアウトレットボックスがボンド線によって接続されていますが、「ハ」との決定的な違いは、ボンド線がアウトレットボックスの裏側を通っていないということです。アウトレットボックスの開口部は、基本的にメンテナンスが出来るように施設します。ということは、比較的手に触れやすくなる事が容易に想像できます。漏電による感電を防ぐ為にあるボンド線が、前面に露出していては、本末転倒ですよね?そう考えれば、必然的に「ハ」が無難である事が予想できます。そもそも、「ロ」についてはボックスとボックスコネクタの間にボンド線を接続しているので、ボックスとボックスコネクタの固定に不安が…。

ボンド線については、以前は技能試験で出題(2021年度の公表問題でいうとNo.11)されていましたが、近年は施工省略となっています。そのため、今回この問題が出題されたことに驚きました。もしかしたら、技能試験でボンド線の施工が復活するかもしれませんので、2022年度の公表問題のうち、金属管工事があるものはボンド線の施工も含めて練習しておく必要があるかもしれません。