デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室

第二種電気工事士試験について、少しでも役に立つ情報を発信します。

技能試験公表問題No.10の複線図

今回は公表問題No.10を解説します。この問題は、作業量としては最小なのでとても簡単に見えますが、パイロットランプ(PL)がついています。今回はNo.2(技能試験公表問題No.2の複線図 - デンキペンギンの第二種電気工事士対策教室)の常時点灯と違って「同時点滅」となっています。

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公表問題No.10

同時点滅とは、スイッチと連動して点灯・消灯する回路のことです。この点滅回路のパイロットランプは「確認表示灯」とも呼ばれます。ちなみに、確認表示灯を内蔵したスイッチもあります。

では、複線図を描いてきましょう。

 

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配置図

今回は縦長です。この問題が本試験で出題された場合、配線用遮断器は本物を使います。今までは端子台で代替えしていましたが、今回だけは本物が出てきます。作業量が少ないからなんでしょうか?では、電源(ブレーカー)からの白線をスイッチ以外の機器に接続します。このとき、配線用遮断器(ブレーカー)のN端子に白線を接続しないと一発不合格ですので、本試験ではしっかり確認しましょう。

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電源からの白線を接続

パイロットランプに白線を一旦入れ、そこから渡り線でコンセントに入れます。では、次に電源からの黒線を入れます。

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電源からの黒線を接続

今度は、スイッチに一旦接続をして渡り線でコンセントに入れます。では、スイッチから各機器へ接続します。

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スイッチから各機器へ(パイロットランプ経由)

スイッチから渡り線でパイロットランプに接続し、そこから各機器へ接続します。これにて回路は完成なので、電線の色を書き加えます。

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完成図

作業自体はとても簡単で、実際に回路を作っても10分程度で完成できます。その分、パイロットランプ、スイッチ、コンセントの部分がミスしやすくなっているので、入念にチェックをしましょう。また、この部分には接続方法がいくつもあります。そのうちの1つを紹介します。

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別パターン

電源からの白線と黒線をコンセントに集約し、そこから渡り線でそれぞれに接続すると言うやり方です。多分、上の図で正しいと思います。他にもパターンがあるのですが、自信がないので省略します。

公表問題No.10は同時点滅回路さえ気を付ければ、13題中最も簡単な回路と言えます。しかし、それに油断せずに気を引き締めましょう。